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血中アルドステロン濃度測定法の変更に伴う当講座の対応

2021年4月より血中アルドステロン濃度測定法が全国的に変更され、以前より測定結果が低値になっています。
それにより、原発性アルドステロン症におけるカットオフ値にも影響が出ています。
当講座における当面の対応を記載しておりますので、ご参照頂けますと幸いです。

尾関良則

 

原発性アルドステロン症のスクリーニング検査に関するお知らせ


高血圧診療に携わる先生方へのお知らせ

 

平素は、当院内分泌糖尿病内科へ原発性アルドステロン症疑いの患者さんのご紹介を賜り有り難うございます。令和3年4月よりアルドステロン測定法が全国的に化学発光酵素免疫測定(CLEIA)法に変更になりました。以下の変更点をご参照の上、当科まで引き続きご紹介をお願いいたします。

(1)新しい測定法では、アルドステロン濃度が従来より低い値になります

(2)新しい測定法で原発性アルドステロン症のスクリーニング検査の目安としては、


[1] 血漿アルドステロン濃度(PAC)/血漿レニン活性(PRA)≧100 または、血漿アルドステロン濃度(PAC)/活性  型レニン濃度(ARC)≧20
[2]PAC≧60pg/mL
[1]および[2]を満たす時、原発性アルドステロン症のスクリーニング陽性(疑い例)

 

※ 注意点
①スクリーニング検査を行うべき症例は、現在までに一度もレニン、アルドステロン検査を未施行の例です。
②採血条件は、午前中座位採血でお願いします(安静臥床は不要です)。
降圧薬の変更、休薬は不要です(内服薬のみ紹介状に記載してください)。

 

アルドステロン測定法の変更は近日発行予定の「原発性アルドステロン症診療ガイドライン2021」にもとりあげられる予定ですが、現時点で測定法の変更に伴う適切なスクリーニング検査のカットオフ値の検討が行われていないことから、取り急ぎ上記の基準を参照して引き続き原発性アルドステロン症疑いの症例のご紹介をよろしくお願いいたします。

 

大学医学部附属病院 内分泌・糖尿病内科
診療科長 柴田洋孝

TEL: (097) 586-5793  FAX: (097) 549-4480


 


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